140字以降のこと

子供向け番組/映画などの話

ブラッドショット

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2020年アメリカ発、ヴァリアントコミックスで原作漫画が出ている作品です。

こじんまりまとまった作品だし変なシーンも少なくて、主演のヴィン・ディーゼルが唸り吠えてスーパーパワー全開で恨み怒りを爆発させるのはとってもカッコいい。

対象年齢は10歳くらいからかな?飲酒と暴力でPG12くらいになってそうですが、飲酒は味見の一杯だけだし暴力といってもグロさはないので比較的安心して観られます。

唯一の変なシーンは、同僚美女が深夜にハイレグ水着姿でガラス張りのプールの中で空手?の型練習をしてたところぐらい。主人公がその美しさに見惚れて、その後の会話シーンに繋がっていくけど何を表現したかったのか謎…あれで彼の心のガードが下がったのかな??でもこれといってロマンス展開にはならなかったのでそこは個人的に良かったです。なんでもかんでも必ず美女が出てきて大した交流もないのに最後キスで終わるのはもううんざり。

 

全体的に悪くはないんだけど…メッチャ悪い奴がいて、翻弄されて、意地悪な奴に邪魔されて、真実が判明して、ドーンとカッコよくスーパーパワーで倒す。どのキャラもアクションがカッコよかったしSFスーパーパワーの厨二設定もそれっぽくて良かった…でもそこまで盛り上がらず。決してつまらないと切り捨てる程じゃないけど決め手に欠ける、そんな感じです。なんだろね、何が足りなかったのかな。

ナイトクローラー

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2014年アメリカ発の…これはなんと呼べば良いんだろう?サイコスリラーとも違うしな。クライムアクション的な部分もあるけど主題はそこじゃなくて人間性の話で、「映画内の行為にドン引きしてたあなた、今それで楽しんでましたよね?」というちょっと捻りのある作品でした。

基本的にはいわゆる「胸糞」です!あとピンとくる人もいると思う、これモラハラ/パワハラサイコパスの合わせ技だよね…。淡々と言葉を並べ立てられて追い詰められ決断を迫られるような経験のある人にはフラッシュバックの可能性あるので要注意。

対象年齢Gなので全年齢という事ですが、話の流れが全体を通してまあまあショッキングなのと脅迫/強要シーンがあったり望まぬ関係(恐らく性行為も含む)を迫るなど、パワーバランスの変化とか読み取れるかも考えると最低でも13歳〜かなと思います。

 

主演のジェイク・ギレンホール(ジレンホール?)はとても特徴的なお顔で時々「あー観たいな」と思う中毒性があるのですが、こんな恐ろしい映画だったとは。

まずはその「お顔」をご覧ください。

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眼!!!!!!!!口!!!!!

序盤のハニカミ笑顔から中盤の剣幕、後半に至っては冷静確実に仕留めに入る獰猛さ。顔芸?怪演?なんて言えばいい?これってもう生まれ持ったパーツと筋肉を自在に操る事で仕上げられた彼の成せる技だと思うので本当に凄い。すごい。(10歳くらいの感想文)

スパイダーマンファーフロムホーム」でも爽やかで頼りになる大人感を「演じてみせた」のでそちらでもその豹変ぶりを観て頂きたい…。

 

散々ジェイクの顔の話をしましたが、片腕役になるリズ・アーメッドもまた眼!!!!口!!!のタイプであります。(写真左。二人ともめちゃくちゃ目が大きいので画面圧が凄過ぎる瞬間が何度もある)

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彼のドン引きの表情を何度も見ながら鑑賞側は彼に感情移入しつつも彼と共に主人公のダークサイドに巻き込まれて行きます。

そう繰り返し観たい内容の映画ではないけど、これは振れ幅最大値のジェイク・ギレンホールが目一杯詰め込まれてるので推していきたい。

特捜部Qシリーズ

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デンマークの作家ユッシ・エーズラ・オールスンによる大人気小説シリーズから「檻の中の女」2013年、「キジ殺し」2014年、「Pからのメッセージ」2016年、「カルテ番号64」2018年の4作が出ていまして、「知り過ぎたマルコ」も2021年に公開されたようですがまだ配信サービスには出ていないようです。

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自分の趣味ドンピシャで、もう、最高。

暴走気味の人付き合い苦手そうな天才肌の職人気質と、コミュニケーション上手で皆に優しく柔軟な若手のコンビ!知ってるそれ!いろんなとこでみたやつ!!おいしい!!だいすき!!

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ちょうど自分が見始めたタイミングでは「Pからのメッセージ」「カルテ番号64」しか配信されていなかったのでまだ2作しか観ていない状況なんですが、はやく他のも観たい〜!!

しかし制作会社が変わったとかでこのポスターのコンビは上記の4作品までのようです。「知り過ぎたマルコ」はどうも違うキャストらしく…残念。

これは原作も気になるところですが、北欧ミステリー系は重めの題材を扱ったものが多めなのかな?単にそちら路線での傑作が多いのかな?「ドラゴンタトゥーの女」もそうですよね、あとタイトル忘れたんですが「あれも確か北欧ミステリーだったはず」というのが2本ほど思い浮かんでいます。

対象年齢についてですが、映倫R15に相応しい描写とテーマの重さなので15歳頃からの鑑賞をおすすめします。女性、移民、弱者への差別と偏見と暴力、性犯罪諸々そこそこしっかり描写があり、性暴力の回想シーンは肌の露出は殆どありませんが撮り方が非常に生々しく精神的におぞましさが凄いなと思ったのでフラッシュバックなど注意が必要です(カルテ番号64)。子供が犠牲になる作品もあります(Pからのメッセージ)。

なかなかに辛い内容ではありますが、最後は2作品共主人公達がギッタギタにしてくれるので安心してご覧ください!(これってネタバレになる??)

コフィー&カリーム

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Netflixオリジナル映画、アメリカ発2020年公開。

 

大人と子供のバディコメディ、面白そうじゃーん?と思って見始めたら予想外に初っ端から下ネタがキツ過ぎて家族で観られない作品枠入り。

白人警官コフィーとギャングスタラッパー志望?の黒人小学生カリームの2人がすったもんだするんですが(これはコーヒー&クリームって事ね?)とにかく開始1分から騎乗位、それ以降Fワード出っぱなし。

ちゃんと笑えるシーンもあるんだけど、いかんせん子供にFワード連発させっ放しなのはいかがなものか…というかせめてそれが笑いに繋がるならともかく、なんかちょっと意味不明で笑えずにポカーンとして字幕見直して英語聞き直して「いやよくわかんねーな」となるなど…つまりこれはもしかして面白くない…のでは…?という箇所もちらほら。

脇役の動きややり取りは面白くて「ホーム・アローン」を思い出すような雰囲気なんだけど、謎にコフィーとカリームがゲイネタを持ち出してギャアギャアやるのがこれまた意味不明というかむしろこれって差別的〜みたいな話にならないの?という不安感が。

 

洗濯物干しながらチラチラ見て時々笑う、みたいな耳と目がなんとなく寂しい時に流しておいたら案外笑えた、とかそんな程度で良いかも。でも音楽とタイトルやエンドロールはカッコいいよ!!

ロン 僕のポンコツ・ボット

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2021年の英×米国製作、子供向けCGアニメ映画。

なんかあんまり話も聞かなかったし見かけなかったよね??とTwitterで書いたら「配給はディズニーだけど製作がFOXだからかも」とのことでなるほど「ロン」の後に「ミラベルと魔法だらけの家」が公開…多少の自社贔屓は仕方ないとはいえ、マーケティングでこんなにも良作の話題が出なくなるものかと少々ガッカリです。売れたら配給元だってそれなりに儲かるだろうになんでだろう?もういい大人だけど相変わらず大人の事情はよくわかりません。

 

もしかしてアメリカ映画って喘息の子よく見かけます…?って思ったけど「グーニーズ」「IT」の印象が強いだけかも。(IT原作の小説家スティーブン・キングの作品には前作や喘息や吃音症などを抱えた人や子供のお話がそこそこあるかも)(子供達にもいつかキングの本に触れる機会があって欲しいなとは思うけど、いかんせん重くて長くて好みが分かれるからどうかなあ…中学生くらいになったら本棚に並べてみようかな)

 

鑑賞を終えて、そうかディズニー配給かあ…いや待てよ、これもしかしてデザイン/ポジション/コメディ感が「ベイマックス」に似てるから敬遠された部分もあるのでは!?と気がついてしまいました。つまりベイマックスが好きならロンも好きなタイプ。

ベイマックスもロンも「WALL.E」のイヴもなんかちょっとずつ似てるね…?

対象年齢は文句なしの全年齢です。でも内容がSNSトラブルをメインにしているので、スマホデビューが近い3〜4年生辺りからがメインターゲットなのかも。

 

パートナーが「作中に反社会主義とかって言葉が出てきて大人はその小ネタを拾って楽しめるけど子供達にはわからない、こういうのってどうなの?」と言うので少し自分なりに考えてみたのですが、子供にはわからないネタってこれまで様々な作品の中にあったしそれが下ネタである事も多かったと思うんです。でもわからないなりにドタバタの流れや表情で笑えるものだと受け止めて一緒に笑うor勢いで流れていって成長後に見返して気がついたりしてきた。それはもう体感として間違いなくあって、個人的筆頭は「ポリスアカデミー」。

ポリティカルコレクトネスなどの言葉が出てきて強く意識されるようになる以前は、下ネタに限らず女性やマイノリティに対する扱い、マスキュリニティなど様々な意味を持つ表現がひとつの作品にそれと気づかず詰め込まれ流され受け止められ多くの老若男女に刷り込まれてきました。もちろんある意味では「反社会主義」をネタとして扱う事でまた少し違った影響はあるかもしれません。でも辞書に正しい意味が載っていて世界史の教科書にそれらの意味や歴史的流れがあり授業の中で「ロン」を思い出して「これか!」と気づく事の方が、「おいそこのネェちゃんよう」と挨拶がわりに尻を叩くシーンを観るよりも遥かに無害だと思うのです。

わからない言葉があってもなんとなくそのまま新聞や本を読み進めた経験ないですか?自分は広辞苑から牛乳パックまで読むタイプなのでそういう事も多々あって、でも気にせず文脈と漢字の印象から何となく読み進めるか辞書を引くか、または数年後に「なんか知ってるやつだ」と思うかしてきました。映像作品からそうやって知っていく事はなんの問題もないし、記憶の底に眠ったままでも良い。知らないうちに少量の毒を飲むよりもずっと良い。

 

泣き上戸の方は一応ティッシュをお手元にどうぞ。自分は2〜3枚使いました!

乳幼児・子供との映画館体験について

個人的に、子供を娯楽施設に連れて行くのは楽しむ為だけでなく公共の場でのマナーを知る良い機会でもあると思うので積極的に利用したい派ですが、長時間の公共交通機関利用に次いで映画館は親の心理面でのハードルが高いかと思います。

低年齢なら概ね3歳未満は膝の上で無料だけれど、1時間も座って観ていられるのか?途中で泣いたりオムツトラブルがあったら?暗いのを怖がって帰りたいと言われたら?

 

長男が2歳頃の2012年、当時は赤ちゃん連れの為の映画館サービスはかなり珍しいものでした。自分の住んでいる地域ではそういったサービスがなかったので近場の映画館に出向いて直接問い合わせたところ、60人程度で貸し切れば赤ちゃん連れ上映会ができるとの事でしたが、さあ人を集めようというところで第二子妊娠が判明し残念ながら立ち消えてしまいました。

あれから10年近く経った今は映画業界に需要が認知され各社さまざまなサービスを開始しているので、是非お近くの映画館で対応しているか調べてみてください。

※下記サービスはコロナ前に開始されたものなので現在どのような運用をされているかは各社ホームページなどで調べてみてください

 

TOHOシネマズ/ママズクラブシアター
MOVIX/ほっとママシネマ
ユナイテッド・シネマ/抱っこdeシネマ
109シネマズ/ふれあいシネマ
シネマイクスピアリ/ウィズキッズシネマ

 

↑関東在住なのでパッと思いつくのがこれくらいですが、どこだったか予約制託児付きの映画館もあったと記憶しています。(T・ジョイPRINCE品川でした!小学生未満まで、美容院利用時にも使えます)

場内が真っ暗にならない、音が大き過ぎないなど各社色々工夫されています。上映内容も子供向けだけでなく大人向けのものもあるので、映画好きな保護者の方は諦めずに調べてみてください。

 

映画館にもよりますが、最近は大抵子供用のチャイルドクッションがあって鑑賞し易い目線の高さにできるようになっているので是非利用してください。

特に4DXなどは最低身長(100cm)をクリアしていても折角の効果(風や水の噴射)を体感できないと勿体ないので、クッションが使えるかどうかの確認も大切です。少し早めに着けば触って確認ができるので試してみてください。幼児〜小3(130cm)くらいまではクッションがあった方が見易いかと思います。

親子共に楽しい映画体験ができますように。

ラディウス

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は?2017年にもなってこんなSFスリラー…。

Amazon prime videoで星3.5だったから観てみたけど大失敗だよなんなのこれ。というやるせなさを共有したくて他の書きかけを差し置いて書きます。

ていうかなにこのキャッチコピー?ネタバレ即死かよこれでもうこの映画半分観たようなもんだよ。ふん!

…色々思うところはありますが設定や出だしは面白かったし、序盤の不穏なドキワク感だけは良い感じなので、半分くらいまでなら観ても良いと思う。

ちっくしょ〜こんな脚本で良いならオレにやらせろ!!ウオ〜!!みたいな気持ち…父がTVで野球観戦しながら「俺に打たせろ」と言ってたのを思い出します…やだそんなつもりじゃ…寝よ……