140字以降のこと

子供向け番組/映画などの話

ミッドサマー

f:id:asihc:20211031144508j:image

言わずと知れた完全大人向け作品。

いやあもうとにかく前評判が凄かったので、観るのかどうかを決めるのにまず時間が必要でした。怖さはある程度我慢や消化ができるけど観た後の自分のお世話ができる余裕がないとね…生活がありますのでね…(所謂ホラーやスプラッタは基本的に観ないけど猟奇犯罪は観る)

 

…とか思ってたのに、オンライン授業諸々でしこたま疲れ果てていた9月末。prime videoで配信開始されたらもう手が勝手に再生してました。

結論から言うと特に怖くはなくて、クリアに映る臓器がリアルなのでカエルの解剖ページが開けない人には不向きかな?程度の内容です。各種儀式や内容のおぞましさ的にはばっちり16〜18禁ですが大丈夫、コワクハナイヨー!

 

考察ブログやルーン文字解説ブログなどいくつかぐるぐる見てきたものの、確かになるほど微に入り細に入り設定して美術を練り上げ完成させた作品なので素晴らしい美しさ。それらを紐解く楽しさは納得、ファンが早口になるのもわかる。

しかし肝心の恐ろしさについてはイマイチ伝わって来ず、その辺はなんかこう…アリ監督は失恋の絶望感からこの映画を撮ろうと思い立ったそうなので絶対的な怖さと悲しさがあるはずなんだけど自分は「あばばこれはみんな死ぬ…」からの「やったじゃんお疲れメイクィーン、ハッピーニューファミリー!」なハッピーエンドに見えてすんなり終わってしまった…。

だってあの彼氏、もう最初から最後まで感情移入のしようがないじゃないですか????

最初のあの「別れたいけど今別れたらさすがに気の毒過ぎるよね」というあたりはまだ理解できるけど、それ以降は同情の余地なし。どこまでも自分勝手だしさ…なんだよあのケーキ…。

まあでもね一応同じ人間だから生きて感覚あるままとんでもない事になるのはお気の毒だなとは思いますがァーーー。

 

ホルガ村に足を踏み入れてしまった時点でもう死に様や死期はともかく生きて帰れない事は決定していて、生存帰宅ルートはあり得ないと言いきれそうなくらい計画性の高いアレコレ(※フィクション)を前にして言えるのは「なるべくしてなった」かなと。

アリ監督の作品は鑑賞者のifも飲み込む濁流で呪いのごとく決定された結末になだれこむ物が基本系なのかも…と思いました。

 

「ヘレディタリー」「ミッドサマー」「ライトハウス」を発表した映画製作会社A24が今年の新作でまたヤバヤバな予感しかしない羊のお話を出すようですが、気になるけど怖くていつ観られるようになるのかわかりません!予告編は5回くらい観た!不安!不安しかない!

Lamb | Official Trailer HD | A24 - YouTube